ヨツユビハリネズミの生態


ヨツユビハリネズミ(ピグミーヘッジホッグ)

【目属性】
食虫目 ハリネズミ科 ハリネズミ亜科 アフリカハリネズミ属

【生息地】
アフリカ(セネガル~ザンベジ)のサバンナ。
西はセネガルからモーリタニア南部、西アフリカのサバンナ地域を通り、中央アフリカ北部をスーダン・エリトリア・エチオピアにかけて。そこから南へマラウィ、ザンビア南部。低木の茂み、サバンナの草原、郊外の公園や庭を好む。

【体長】
約14~22cm (尻尾の長さ : 約11~25mm)

【体重】
約300g~700g

【寿命】
約6~10年

【特徴】
約5000本の針を背中にもち、体を丸めることによって外敵から身を守る動物です。
ヨツユビハリネズミは、ほかのハリネズミには5本ある指が、その名の通り後ろ足の指が4本しかありません。
別名“ピグミーヘッジホッグ”ともいい、ペットショップではこの名前で販売されていることが多いです。カラーバリエーションも豊富。

【食事】
昆虫などの無脊椎動物、小さなトカゲ、鳥のヒナなど。
飼育下ではハリネズミ用フードをふやかしたもの(※フェレットフード・ドッグフード・キャットフードを代用する場合もあり)、昆虫用ゼリー、ミルワーム、ピンクマウス(1日1~2匹程度)、果物(オレンジ・リンゴなど)など。
※フェレットフードはカルシウムがカットされている為、別途でカルシウム剤を与えると良いです。
※アフリカハリネズミ属はあまり果物を必要としません。あくまでおやつ程度に与えましょう。

【繁殖】
繁殖年齢はオス6~8ヶ月、メス2~6ヶ月です。
妊娠期間は34~37日間で一度に1~7(平均3)匹の子供を産みます。

【性別】
オスはお腹の中央にペニスがあります。メスは肛門と並んで陰部があります。
突起物はそっくりなので肛門との距離で性別を判断します。

【飼育環境】
飼いはじめは、背面の針を立てて警戒してくる個体が多い為、ケージ内には隠れることが出来る場所(巣箱や寝袋)を用意してあげましょう。
手からエサを与えたり、負担をかけない触れ方をしていくことによって、徐々に警戒心がなくなります。慌てずゆっくり接していくことが大切です。
また、夜行性の動物の為、昼間はゆっくり休めるよう静かな環境作りが必要です。(活動時間 : 主に21時~翌朝3時が活発)

最適環境温度 24~30度。夏場は30度を超えないように、冬場は23度より寒くならないように保つよう、エアコンや保温器具で温度調節をしてあげましょう。

寒さに弱い傾向があり気温が下がると冬眠に似た状態になります。冬眠の能力はなく、温度が23度以下になり低体温状態になると動きが鈍くなって冬眠をしている感じになるとても危険な状態です。

対策 : エアコン、ヒーター、保温球、ペットヒーターを下に敷くなど。また、極端に湿度が下がらないように注意しましょう。

野生下で乾季に昆虫類が減少し食べ物がなくなることがあるので、夏眠で夏を乗り切ることがあります。そのため29度以上になると夏眠に入ることもあります。

対策 : エアコンなどで温度を下げる。その際極端に温度が下がらないように注意しましょう。

最適環境湿度は40%までくらい、あまりじめじめした環境を作らないように心がけしよう。

単独生活を好む為、多頭飼育には向きません。基本的には単独で飼いましょう。
複数で飼育する場合は、相性を良くみて喧嘩をするようなら別々のケージで飼育しましょう。
理由 : 多頭飼いは喧嘩などをして傷つき、それによって死んでしまったり、また食事や排せつ物のチェックが難しく異変(病気等)に気づくのが遅くなったりする為です。

同腹のメスの姉妹同士は喧嘩しにくいですが、喧嘩しないわけではありません。いずれにしても相性がよくないと単独飼いをおすすめします。
注意 : 同腹でもオス同士は喧嘩になる可能性が非常に高いのでおすすめしません。